Top > 08景気動向 > 平成18年度の中小製造業の設備投資動向調査

中小企業金融公庫が26日発表した平成18年度の中小製造業の設備投資動向調査は、4年連続でプラスの見通しとなりました。同公庫の起業や“第2の創業”向けの「ベンチャー融資」も1000億円の大台を突破し、新規参入が好調な様子がみてとれる。

■製造業設備投資 4年連続増へ 伸び率8.8%
 中小企業金融公庫が26日発表した中小製造業設備投資動向調査(9月調査)によると、平成18年度の設備投資計画は前年度実績比8.8%増と、4年連続で増加する見通しとなった。前回4月の調査(5.2%減)から14.0ポイントの上方修正で、伸び率は徐々に鈍化してきているものの、同公庫は「引き続き堅調な動き」とみている。
 4月調査で回答した従業員20人以上300人未満の中小製造業8330社を対象に9月に実施。回答率は75.3%。
 業種別では、全16業種中11業種が増加する見込みで、化学工業(29.2%増)、非鉄金属(27.3%増)の伸びが目立った。また、投資内容も増産に向けた機械・装置投資に加え、土地投資が前年同期より26.6%増になるなど広がりがみられる。目的別では、新規事業研究開発や省エネ投資の伸び率が大きかった。
 1社あたり平均投資金額は7450万円で4年連続で増加し、バブル期の平成3年以来の高水準となる見通し。
 一方、日銀の9月の企業短期経済観測調査(短観)によると、大企業全産業の設備投資計画は前年度比11.5%増となり9月調査では平成2年以来の高い伸び率。大企業の設備投資増が、中小企業にも波及し、景気拡大の長期化に寄与している状況がみてとれる。

■ベンチャー融資 6年半で1005億
 中小企業金融公庫のベンチャー企業向け融資制度「新事業育成資金」の融資実績が、平成12年2月の導入から6年半で、延べ2109社、計1005億円(今年9月末現在)に達し1000億円の大台を突破した。
 2000社目は、岡山大薬学部の山本格名誉教授が社長を務める大学発ベンチャー「アスコルバイオ」(岡山市)。山本社長の発見した安定型ビタミンCを用いた健康栄養食品などの開発のため2300万円融資した。経営アドバイスも行っており、“二人三脚”での成長を目指す。
 すでに15社が株式公開に至っており、同公庫では「起業支援と再生支援は、公庫に求められる本来の政策的役割」と意気込み、さらに拡大を目指す方針だ。
 同制度は起業や新事業進出から7年以内の中小企業が対象で、設備投資で最大15年、運転資金で最大7年の長期融資を行う。利率は10月現在で年1.45%と同公庫の基準金利より0.9ポイント低く、創業期リスクを脱するまでの安定、長期の資金繰りを提供する。 
 12年のスタート後、順調に拡大を続けてきたが、昨年4月に特許や実用新案といった「知的財産権」を活用した事業を取り扱い対象にしたところ急拡大した。同公庫では「起業は雇用拡大や地域活性化への貢献が大きく、今後も力を入れていきたい」としている。