Top > 07世界経済 > 米商業銀行の4−6月期の純利益

米連邦預金保険公社(FDIC)がまとめた米商業銀行の4−6月期の純利益は前年同期比10.9%増の380億9300万ドルと2期連続で過去最高を更新。企業、個人の資金需要が強く貸し出しが10%伸びたほか、株取引などの非金利収入も増えた。ただ短期金利の上昇による利ざや縮小で、利益が減少あるいは横ばいにとどまった銀行が半数近くあり、今後の行方は不透明です。

 調査対象は8778行。4−6月期の純利益は前の期(1−3月期)に比べても3.2%の増益だった。原動力は貸し出しの伸び。総貸出残高は6兆9814億ドルと前年同期比10.4%増加。

 内訳では、運転資金や設備投資向けの商業貸し出しが11.8%増と高い伸びを示した。銀行貸し出し全体の約3割を占める住宅ローンは10.5%増。住宅価格の上昇分を融資するホームエクイティ・ローンも4.1%伸びた。クレジットカードなどの個人向けローンは2.8%増。

 貸し出し以外の非金利収入も同12.1%増えた。株式や債券売買によるトレーディング収益が好調だったほか、金融商品の販売などによる手数料収入も増加。
 個別銀行でみると前年同期比で増益になった銀行は56.4%で、半数が減益か横ばい。FDICは増益を維持する銀行は今後、減少するとの見方を強めています。

 長期金利が低く抑えられる一方で短期金利が上昇し、半数以上の銀行でもうけの源泉である利ざやが縮まっています。総資産利益率(ROA)は1.34%と前の期から0.01ポイント低下し、前年同期比でも横ばいにとどまった。今後、住宅市場の減速で不動産関連ローンの伸びが鈍れば、残高の上積みで利益を伸ばすことも難しくなります。

 資産の健全性は高い水準にある。直接償却額が前年同期比10.1%減となり、貸出資産に占める償却資産の割合は過去2番目に低い0.34%となった。ただ残高が伸びている商業貸し出しは直接償却が12.7%増え、15・4半期ぶりに前年同期を上回りました。